ご主人の定年退職を期に、地域で所属している色々な集まりの拠点となる、"男の隠れ家"的イメージの場を創りたいと思われたのがリフォームのきっかけでした。
『同世代が昔話に花を咲かせるように、近代的リフォームというより、昔に返れる場所、囲炉裏や暖炉のある風景』がＳ様の夢でした。
建物の老朽化で床の腐朽、柱の傾斜が進んでいた為、いったんスケルトンにし補強計画を立てました。床には断熱材＋コンパネ捨て貼りの上に厚さ30mmの杉板の無垢無塗装品を貼り、しっかりとした踏み心地に。仕上げはリボスカルデットの黒檀色を塗り、木の持つ吸放湿を妨げず、シックな佇まいを演出しました。腰壁も黒く塗り、壁は珪藻土に藁すさを入れ、昔ながらの壁の表情に出来上がりました。

・2012年ジェルコリフォームデザインコンテスト
　リビングダイニング部門 全国優秀賞受賞